八碁連だより395号(9月号)
ふるさとの深川八幡祭り
大和田囲碁同好会会長 鈴木浩治
8月中旬、各町会一斉に、御仮家・神酒所をたて山車や子供神輿、大人神輿を出し、自分の町内を練り歩く、神輿には沿道の至る所から担ぎ手に水をかける、沿道でのぶっかき氷・スイカ・ラムネ等々の振る舞い、ハイライトは富岡八幡宮に町神輿が集結し深川界隈を連なっての練り歩き、楽しい思い出のお祭りです。
私のふるさとは、地下鉄東西線が通る門前仲町に隣接する深川牡丹町一丁目です。近隣一帯は深川八幡様の氏子で、毎年8月15日頃に行われる深川八幡祭り(富岡八幡宮例大祭)が行われます。
この祭礼は寛永19年(1642)に将軍家光の長男(のちの家綱)の誕生の祝賀祭として始まり、やがて夏のお江戸の一大イベントに定着したようです。
日枝神社の山王祭、神田神社の神田祭りと並んで「江戸三大祭」のひとつです。
現在、3年に1度、八幡宮の御鳳輦(ごほうれん)と各町内の町神輿が連合渡御を行う年は本祭りと呼ばれ、50数基の町神輿が深川界隈を連なって練り歩く光景は、迫力満点のお祭りです。
2024年の今年は陰祭(ちなみに本祭⇒御本社祭⇒陰祭というローテーション)です。三種類の例祭の中でも、当然一番盛り上がるのは本祭!です。
神輿と言えば深川!
その昔、深川に住んでいた時の豪商、紀伊国屋文左衛門が総純金張りの神輿3基を奉納し、宮神輿としたことから「神輿深川」と呼ばれるようになったとか。
そんな豪華な宮神輿ですが、関東大震災で焼失!現在の宮神輿は 平成3年(1991)に当時の佐川急便の会長さんが奉納したものだそうです。
ちなみに、この現在の宮神輿のスペックは総重量4.5トン!使用された純金は約24㎏!ダイヤモンド10数個(最大7.0ct)を使用!ちりばめられたルビーは何と2000個!その他宝石多数の絢爛豪華さです。
とにかく大きさ・重さ・豪華さで間違いなく日本一の御神輿である富岡八幡宮の宮神輿(一の宮)ですが、そのあまりの大きさと重さのため、平成9年(1997)に、担げるサイズの宮神輿(二の宮)総重量2トンを改めて作ったそうです。
最大の特色は「水かけ」!
深川八幡祭り最大の特色は何と言っても「水かけ」にあります。その名の通り渡御中に沿道の至る所から担ぎ手に水をかけることから「水かけ祭り」とも呼ばれているのです。
意外なことに水かけは、江戸時代から続くものではなく、昭和初期頃からのものだとか。そもそもはお清めの風習で足元にかけていた水が、暑さ対策に変わったそうです。
今年は約60年振り、この祭りを見物する予定です。